短時間でできる簡単な失語症のスクリーニング検査です.
- 原版著者 :E. De Renzi L. Vignolo
- 構 成 :F. Spellacy O. Spreen
- 日本版作成:平口真理
- 実施時間 :約10分
【概要】
- 神経心理学的テストバッテリーの中に含まれることの多い検査です.また認知症,統合失調症,子どもの言語発達研究にもよく用いられます.
- 2種類の大きさ,2種類の形 (●と■),5色 (赤,青,黄,黒,白) のトークンを用いる検査です.
- 徐々に難しくなる6つのパートで構成されています.
(例)パートA:「丸は?」「黄色は?」
パートB:「青の丸は?」「白の四角は?」
パートC:「大きな黒の四角は?」
パートD:「赤の丸と黒の四角」
パートE:「大きな白の四角と小さな黒の丸」
パートF:「黒の四角の上に赤の丸をおいて下さい」
「黒の四角を黄色の四角から離して下さい」
- 手引に失語症群,非失語脳損傷群,健常群による標準化データを収録しています.cut-off pointによる弁別力は感度81%,特異度80%です.
- 重度〜中度の失語症は100%,軽度の失語症は70%,非失語脳損傷群は75%分類できます.軽度の失語症も検出できる掘り下げ検査として有用です.
【セット内容】 ①トークン(10枚)
②使用手引
③記録用紙(30部)
④図版(6枚)
⑤フェルト布(1枚)
⑥収納ケース
【特長】
- トークンは厚さが5mm,被検者が手に取りやすい厚みです.傷つきにくいアクリル素材で何度も繰り返し使用できます.
- パートA~パートEはトークンの代わりに図版を使用し,被検者は図版を指し示して回答します.トークンを並べる検査者の負担が減りました.
- 記録用紙はパートごとに多色刷りの提示図版を表示,1つずつの採点ユニットをアンダーラインで示しているので,簡単に正確な採点ができます.