前頭葉障害の影響が現れやすい遂行機能を評価する検査です.
- 原 案 :D. A. Grant E. A. Berg
- 編 著 :鹿島晴雄 加藤元一郎
【概要】
- 本検査はD. A. GrantとE. A. Bergが考案,B. Milnerが前頭葉機能検査として位置づけた原法を,H. E. Nelsonが修正,さらに編著者が変更を加えたものです.
- 本製品は実際のカードを使用する正式版です.実際のカードを用いるので,カードを置く際の動作や表情から様々な情報が読み取れます.
- 本検査では,色・形・数の3つの分類カテゴリーでカードを分類することが被検者に求められます.
- 反応カードは48枚,カードには赤,緑,黄,青の1~4個の三角,星,十字,丸からなる図形が描かれています.
- 慶應版は原法と比べて検査時間が短縮されていて,被検者の負担が少なくほとんどの脳損傷者に施行可能です.
- 教示の与え方が2段階準備されていて,第2段階の教示によってさらに前頭葉機能障害を評価できます.
- 主な評価値であるCA(達成カテゴリー数),PEN(ネルソン型の保続性の誤り),DMS(セットの維持困難)の他に,言語による行為の制御障害(IVR)の評価も行うことができます.
【検査実施方法の解説】
弊社の発行するタイプA評価用紙は,記録用紙,分類用紙,採点用紙が1セットになっており,被検者と対面しながら簡単にKWCSTを実施できるようになっています.実施方法について簡単にまとめましたのでご覧ください.
(記録の仕方, PDFファイル, 11.3MB)
(分類の仕方, PDFファイル, 363KB)
(採点の仕方, PDFファイル, 1.11MB)
本資料は専門家がご覧になるものですので,パスワードで保護されています。ご覧になりたい方は,弊社までお問い合わせください。
【セット内容】 ①カード(刺激カード4枚,反応カード48枚)
新しいカードはアルコール消毒対応
②マニュアル
③タイプA評価用紙(30部)
④用箋挟
⑤収納ケース
【特長】
- 評価用紙はタイプAとタイプBの2種類を用意しました.
- タイプA評価用紙は3枚綴りで,記録用紙,分類用紙,採点用紙が1セットです.検査中,検査者は記録用紙に被検者が置いた反応カードの位置を○で囲み,正誤の○×を記入するだけで結構です.
- 検査終了後に,自動的に回答が転記された分類用紙,採点用紙で,カテゴリーの分類,評価値の算出など全ての評価を行うため,正確に採点できます.
- タイプB評価用紙は従来の用紙の修正版であり,本検査に習熟した検査者に適するものです.
- カードは正式の13cm×13cmで,扱いやすい大きさです.裏面には検査前にカードの順序と向きを確認できるガイドがあります.
- 新しいカードはコロナ禍でのご要望に対応し,パウチ加工されておりアルコール消毒が可能になりました.
- 鹿島・加藤両先生にマニュアルをご執筆いただきました.カラー刷りで,検査法についての具体的な教示,評価値についての詳しい説明や成人の年齢別正常データ,実際の検査例などが掲載されています.