器質的脳障害や知能の詳細な評価に有用な検査です.
- 原版著者 :A. L. Benton
- 日本版作成:高橋剛夫
- 適用範囲 :8歳~成人
- 実施時間 :約5分
【概要】
- アルツハイマー病や麻痺,外傷など器質的脳障害の神経心理学的スクリーニングなどに用いられる,図版記銘の検査です.手引きに様々な使用例を収載しています .
- 脳損傷群と健常群,認知症と正常加齢の影響を区別する有用な診断手段です.
- 10枚の図版を用いて検査を行います.同質の図版セットが3種類 (形式Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ) あるので,練習効果と習熟の可能性を避けて再検査できます.
- 採点方式は正確数と誤謬数の2方式があります.
- 正確数方式では各図版ごとに1または0の得点が与えられ,その合計によって作業の総合的な水準を評価します.
- 誤謬数方式は,さらに詳細な質的分析をするためのもので,誤謬は省略・ゆがみ・保続・回転・置き違い・大きさの誤りの6部門 (63種) に分類されます.
【セット内容】 ①テスト図版(形式Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)
②描写用紙(200枚)
③記録用紙(100枚)
④使用手引(新訂版)
【特長】
- 記録用紙には63種類の誤謬記号が印刷されていて,該当欄に誤謬のあった図版の番号を記入します.
- 描画に適した色・質感・大きさの描写用紙を準備しました.
【ベントン視覚記銘検査使用手引(新訂版)】
Ⅰ 序論
Ⅱ 施行法
Ⅲ 採点法
Ⅳ 採点の原則と採点例
Ⅴ 標準的基準
Ⅵ 診断的解釈
参考文献
附録(資料)
老人の標準値と臨床群の成績
幼稚園児・小学・中学・高校生の基準
アルツハイマー病のスクリーニング
左右片麻痺患者
Broca失語症者とWernicke失語症者
頸動脈病変と高次脳機能
頭部外傷患者
右大脳半球損傷
統合失調症患者
側頭葉てんかん患者 他